秋のイノシシ対策|稲・イモ類・果樹を収穫前の被害から守る


稲・サツマイモ・里芋・柿・栗の収穫期対策

秋のイノシシ対策
一年の成果を、収穫直前で失わない。

秋は、稲やイモ類、果実など、農地に食べ物が集中する季節です。被害が出てから追いかけるのではなく、収穫前の外周点検、落果・残渣の管理、台風後の補修を先に進めましょう。

  • 秋に被害を受けやすい作物と場所
  • 収穫前に行う外周・柵の点検
  • 収穫後に餌場を残さない方法
  • 必要なしし防の本数と購入方法
農地の近くに現れたイノシシ
収穫直前だけでなく、収穫後の農地管理までが秋の対策です。

2026年秋に向けて確認しておきたい情報

全国の農作物被害

イノシシによる被害額は45億円

農林水産省が公表した令和6年度の集計では、野生鳥獣による農作物被害は全国で188億円。そのうちイノシシは45億円で、前年度より8.2億円増加しました。

農林水産省の被害状況を見る

豚熱(CSF)

野生イノシシの感染状況を地域ごとに確認

農林水産省は、野生イノシシの豚熱検査結果を2026年7月1日時点で公開しています。国内の一部地域では飼養豚・野生イノシシの感染が確認されているため、養豚場では地域情報と衛生管理をあわせて確認してください。

最新の豚熱検査情報を見る

収穫期の地域情報

出没時期と被害作物は地域で異なります

全国の傾向だけでは、個々の農地の危険度は判断できません。自治体サイト、防災メール、近隣農家の被害情報から、今季の出没場所と侵入方向を確認しましょう。

生活圏や通学路に出没している場合は、個人で追い払わず、市町村や警察の案内に従ってください。

秋は、農地に食べ物が集中し、防衛線が乱れやすい

イノシシの行動を季節だけで断定することはできません。しかし秋の農地では、収穫期の作物、落果、収穫残渣、台風後の柵の破損など、侵入につながる条件が重なります。

収穫期の作物が集中する

稲、サツマイモ、里芋、柿、栗など、秋に収穫を迎える作物が農地や集落周辺に増えます。前年に被害があった場所は、収穫前から重点的に見回ります。

農作業で出入口が増える

収穫機械や運搬車両の出入りで、ゲートを開ける時間が増えます。作業後の閉め忘れや、柵を一時的に外した場所が侵入口にならないよう確認します。

台風・大雨で柵が傷む

強風、倒木、増水、土砂で、電気柵やワイヤーメッシュ、ロープの位置が変わる場合があります。荒天後は、被害が見えなくても外周を一周します。

落果・残渣が餌場になる

規格外作物、落ちた果実、掘り残したイモ、収穫後の残渣を放置すると、農地や集落を餌場として覚えられる可能性があります。

秋に優先して点検したい作物・場所

水田・畦・農道の出入口

稲の踏み倒し、穂の食害、畦の掘り返しに注意。山側の畦、排水路との交差部、収穫機械が出入りするゲートを重点的に確認します。

サツマイモ・里芋などの畑

地中の作物を探して、畝ごと掘り返されることがあります。畑の角、林縁、草むらと接する側から痕跡を探します。

柿・栗・果樹園

低い枝の果実、落果、収穫しない果樹が誘引物になります。樹園地の外周だけでなく、集落内の放任果樹も確認します。

収穫後の農地・残渣置き場

規格外作物や残渣を農地の隅へ積むと、収穫後も繰り返し訪れる原因になります。飼料、堆肥、生ごみの周辺も点検します。

収穫前から収穫後まで、秋の対策をつなげる

秋の対策は「収穫前に守る」「収穫中に開口部を管理する」「収穫後に餌場を残さない」の三段階で進めます。

  1. 1

    収穫の2〜4週間前に外周を歩く

    前年の侵入口、足跡、掘り返し、柵の下部、林縁から農地へ続く獣道を確認します。作物が食べ頃になる前に補修と設置を終えます。

  2. 2

    草刈りと柵の点検を行う

    電気柵は電線へ触れる草を取り除き、電圧を確認します。ワイヤーメッシュやネットは、地面との隙間、接続部、ゲート周辺を補修します。

  3. 3

    収穫作業中の出入口を管理する

    機械や車両が通過した後は、その都度ゲートを閉めます。一時的に外した柵は、作業終了後すぐ元へ戻し、夜間まで開けたままにしません。

  4. 4

    落果・規格外作物・残渣を片づける

    農地や集落の外へ移すだけでは、餌場を移動させる場合があります。自治体の案内に従って、野生動物が利用できない方法で処理します。

  5. 5

    台風・大雨の後に再点検する

    倒木、増水、土砂、強風による柵・ロープ・しし防の移動を確認します。外見上の被害がなくても、防衛線に隙間が生じていないか見直します。

  6. 6

    収穫後も侵入記録を残す

    被害箇所、侵入方向、日時、天候を写真と一緒に記録します。近隣農家や市町村と共有し、冬と翌春の対策へつなげます。

収穫前に「しし防」の防衛線を整える

しし防は、イノシシが嫌がるにおいを利用した忌避剤です。物理柵や環境整備を補う対策として、農地の外周、侵入口、作業用ゲート周辺に設置します。

高さ 約50cm

イノシシの鼻の位置を意識して、ロープや既存の柵へ取り付けます。

間隔 約1.8m

通常の目安です。侵入が集中する場所では、状況に応じて間隔を見直します。

使用開始 3か所以上割る

内部のガラスアンプルを、本体の外側から必ず3か所以上折り曲げます。

持続目安 約1年間

使用開始後の目安です。天候などの条件によって変化する場合があります。

秋に優先する設置場所

  • 山林・竹林から水田や畑へ入る獣道
  • 水田の畦、排水路、農道が交差する場所
  • 収穫機械が出入りするゲート・柵の切れ目
  • サツマイモ・里芋畑、果樹園の外周
  • 落果や残渣が発生しやすい場所の手前
イノシシ専用忌避剤しし防の本体
収穫直前ではなく、侵入の痕跡がない段階から設置することが大切です。
10本:約18m 20本:約36m 40本:約72m 100本:約180m

一つの方法に頼らず、四つの対策を組み合わせる

イノシシ対策は、商品を一つ置くだけで完成するものではありません。収穫期の現場に合わせて、次の対策を組み合わせることが重要です。

01

環境整備

草刈り、藪の整理、落果・収穫残渣・放任果樹の管理によって、隠れ場所と餌場を減らします。

02

侵入防止柵

電気柵、ワイヤーメッシュ、ネットなどで物理的に侵入を防ぎます。ゲートと柵下部の管理が欠かせません。

03

捕獲・地域連携

被害が繰り返す場合は、市町村や捕獲従事者と情報を共有し、地域全体の対策につなげます。

04

忌避対策

しし防を外周や侵入口に設置し、においによる防衛線を加えます。柵などとの併用をおすすめします。

しし防の効果は、すべての環境で保証されるものではありません

地形、風向き、設置間隔、侵入個体、農地に残る餌などによって結果は変わります。設置後も痕跡を確認し、位置や間隔、ほかの対策を見直してください。

見回りの安全と、収穫後の農地管理

イノシシに遭遇したとき

  • 大声を出したり、物を投げたりして刺激しない
  • 逃げ道をふさがず、距離を保つ
  • 急に走らず、様子を見ながらゆっくり離れる
  • 子どもや犬を近づけない
  • 住宅地や通学路では、市町村や警察へ連絡する

収穫期は早朝や夕方の作業が増えます。見通しの悪い場所へ一人で入らず、音やライトで人の存在を周囲へ知らせてください。

収穫後も「餌場」にしない

  • 落果、規格外作物、収穫残渣を放置しない
  • 収穫しない柿・栗などの放任果樹を管理する
  • 飼料、堆肥、生ごみへ野生動物を近づけない
  • 収穫後も柵と侵入記録をすぐ撤去・廃棄しない

養豚場では、車両・長靴・器具の洗浄消毒など、飼養衛生管理基準に基づく対策を優先してください。しし防は衛生管理を置き換えるものではありません。

野生イノシシの豚熱検査情報

守りたい外周に合わせて、必要な本数を選ぶ

設置間隔を約1.8mとした場合の概算です。地形や侵入口の数、被害状況によって必要本数は変わります。

水田・果樹園・複数圃場の外周に

100本以上は、1本あたり305円

100本・200本・300本・500本の価格、外周距離の目安、Yahoo!購入ページをまとめて比較できます。

100本以上のまとめ買いを見る

※表示価格・送料・在庫・発送予定は変更になる場合があります。購入前にYahoo!ショッピングの商品ページで最新条件をご確認ください。

秋のイノシシ対策でよくある質問

秋の対策は、いつ始めればよいですか?

収穫の2〜4週間前、または前年に被害が出た時期より前に始めるのが目安です。すでに足跡や掘り返しがある場合は、侵入口の確認と柵の補修を優先します。

稲刈りや収穫作業中は、柵を開けたままでもよいですか?

機械や車両が通るときだけ開け、作業の区切りごとに閉めてください。夜間まで開口部を残さず、一時的に外した柵やしし防は作業後に元へ戻します。

収穫が終わったら、対策は終えてよいですか?

落果、掘り残した作物、収穫残渣が残ると、収穫後も餌場として利用される場合があります。片づけと侵入記録を行い、冬の農地管理へつなげてください。

台風や大雨の後は何を確認しますか?

柵の倒れ、地面との隙間、倒木や土砂、電線への草の接触、ロープ・しし防の位置を確認します。被害が見えなくても、外周を一周してください。

電気柵としし防は併用できますか?

併用できます。電気柵などの物理的な防護に、においによる忌避を加える考え方です。電気柵は草の接触、電圧、ゲート、地面との隙間を定期的に確認してください。

しし防を設置すれば、被害は必ず止まりますか?

必ず止まるとは限りません。地形、風、設置方法、農地に残る餌、個体差などで結果は変わります。環境整備、柵、地域の捕獲対策と組み合わせ、痕跡を見ながら設置位置を調整してください。

必要な本数はどう計算しますか?

守りたい場所の外周を測り、約1.8mで割ると目安が分かります。例えば外周36mなら約20本です。侵入口へ重点配置する場合や、間隔を狭める場合は追加本数が必要です。

季節に合わせて、対策を見直す

イノシシ被害の条件は、作物・地域・天候によって変わります。秋の収穫後は、冬の餌不足期と翌春の作付けを見据えて防衛線を整えます。