冬のイノシシ対策|餌が少ない時期の農地・果樹園・生活圏を守る


根菜・果樹・収穫後の農地・生活圏の対策

冬のイノシシ対策
冬こそ、春の被害を減らす準備期間。

冬もイノシシの活動がなくなるわけではありません。地域や積雪、餌の状況によって行動は変わりますが、残った作物や落果を片づけ、雪・霜に残る痕跡を確認し、傷んだ柵を春前に整えることが重要です。

  • 冬に点検したい餌場・侵入口
  • 雪や霜に残る痕跡の見つけ方
  • 積雪・強風後の柵としし防の確認
  • 春の作付け前につなげる対策
農地の近くに現れたイノシシ
冬の痕跡を記録し、春の作付け前に防衛線を整えます。

2026年冬に向けて確認しておきたい情報

全国の農作物被害

イノシシによる被害額は45億円

農林水産省が公表した令和6年度の集計では、野生鳥獣による農作物被害は全国で188億円。そのうちイノシシは45億円で、前年度より8.2億円増加しました。

農林水産省の被害状況を見る

豚熱(CSF)

野生イノシシの感染状況を地域ごとに確認

農林水産省は、野生イノシシの豚熱検査情報を2026年7月1日時点で公開しています。国内の一部地域では感染が確認されているため、養豚場では地域情報と飼養衛生管理をあわせて確認してください。

最新の豚熱検査情報を見る

冬の地域情報

積雪量と出没傾向は地域で異なります

冬の行動を全国一律に判断することはできません。自治体の出没情報、防災メール、近隣農家の被害、積雪・凍結の状況から、今季の侵入口と見回り方法を決めましょう。

生活圏や通学路に出没している場合は、個人で追い払わず、市町村や警察の案内に従ってください。

冬は、餌場を減らし、侵入ルートを見つけやすい季節

冬だから必ず被害が増えるとは限りません。しかし、農地や集落に残された食べ物が目立ちやすくなり、草が枯れ、雪や霜に足跡が残るため、環境整備と侵入ルートの確認に適した時期です。

残った作物が餌になる

掘り残したイモ、収穫後の再生イネ、落果、放任果樹、飼料や生ごみなどは、冬も野生動物を農地・集落へ誘引する可能性があります。

草が枯れて獣道が見えやすい

夏より見通しが良くなり、山林・竹林から農地へ続く草の倒れ、柵の下の掘り跡、木への擦り跡などを確認しやすくなります。

雪・霜が足跡を残す

積雪や霜、ぬかるみに残った蹄跡は、侵入方向を把握する手がかりです。痕跡を写真と地図に残し、重点対策箇所を絞ります。

雪・強風・倒木で柵が傷む

積雪荷重、凍結、強風、倒木により、電気柵やネット、ワイヤーメッシュ、ロープの高さや張りが変わる場合があります。

冬に優先して点検したい場所

根菜畑・収穫後の水田

掘り残したイモ類、収穫後の再生イネ、畦や土手の掘り返しを確認します。作物がない場所でも、地下の餌を探して荒らされることがあります。

みかん・柿・果樹園と放任果樹

収穫しない果実や落果が残っていないか確認します。果樹園の外周だけでなく、住宅地や集落内の放任果樹も誘引源になります。

堆肥・飼料・生ごみの周辺

堆肥置き場、家畜飼料、米ぬか、野菜くず、生ごみなどへ野生動物が近づけないよう、保管方法と周囲の柵を見直します。

山際・竹林・住宅地との境界

林縁の藪、空き地、耕作放棄地、河川や水路沿いは、農地や生活圏への接近ルートになり得ます。見通しを確保して痕跡を探します。

冬のうちに、餌場・隠れ場所・侵入口を減らす

冬の対策は「誘引物をなくす」「痕跡を記録する」「防衛線を補修する」「春へ引き継ぐ」の順で進めます。

  1. 1

    落果・残渣・掘り残しを片づける

    収穫後の再生イネ、規格外作物、落ちた果実、放任果樹、飼料や生ごみを確認し、野生動物が利用できない方法で管理します。

  2. 2

    林縁・柵周辺の見通しを確保する

    藪や枯れ草を整理し、農地と山林の間に見通しの良い空間をつくります。耕作放棄地や空き地は、所有者・地域と相談して管理します。

  3. 3

    雪・霜の翌日に侵入方向を記録する

    足跡、掘り返し、柵の変形を写真に撮り、地図へ記録します。足跡を追って茂みや山中へ入り込まず、農地側から安全に確認します。

  4. 4

    荒天後に柵と電圧を再点検する

    積雪、強風、倒木、凍結・融解の後は、柵の高さ、地面との隙間、支柱、ゲート、電線への接触物、電気柵の電圧を確認します。

  5. 5

    しし防の位置と高さを見直す

    侵入口や外周へ約1.8m間隔・地面から約50cmを目安に設置します。積雪地域では埋没していないか、融雪後に高さが変わっていないか確認します。

  6. 6

    春の作付け前の補修計画を作る

    侵入方向、被害箇所、必要な資材、本数を整理し、タケノコや春作物が狙われる前に補修・設置を完了できるよう準備します。

痕跡が分かった場所へ「しし防」の防衛線を整える

しし防は、イノシシが嫌がるにおいを利用した忌避剤です。物理柵や環境整備を補う対策として、農地の外周、侵入口、林縁、作業用ゲート周辺に設置します。

高さ 約50cm

地面からの通常の目安です。積雪・融雪後は埋没や高さの変化を確認します。

間隔 約1.8m

通常の目安です。侵入が集中する場所では、状況に応じて間隔を見直します。

使用開始 3か所以上割る

内部のガラスアンプルを、本体の外側から必ず3か所以上折り曲げます。

持続目安 約1年間

使用開始後の目安です。天候などの条件によって変化する場合があります。

冬に優先する設置場所

  • 雪・霜に足跡が集中している侵入口
  • 山林・竹林・河川から農地へ続く獣道
  • 根菜畑、果樹園、収穫後の水田の外周
  • 堆肥・飼料置き場へ近づく手前
  • ゲート、柵の切れ目、倒木で傷んだ箇所
イノシシ専用忌避剤しし防の本体
冬も設置後に放置せず、積雪・強風・融雪後に位置を確認してください。
10本:約18m 20本:約36m 40本:約72m 100本:約180m

冬も、一つの方法に頼らず四つの対策を組み合わせる

農林水産省は、鳥獣被害対策として、生息環境管理・侵入防止・捕獲を地域ぐるみで進める重要性を示しています。しし防は、その防衛線を補う忌避対策として活用します。

01

環境整備

落果、収穫残渣、再生イネ、放任果樹を管理し、藪・耕作放棄地・柵周辺の見通しを確保します。

02

侵入防止柵

電気柵、ワイヤーメッシュ、ネットの高さ、地面との隙間、ゲート、積雪・倒木による破損を点検します。

03

捕獲・地域連携

被害が繰り返す場合は、市町村や捕獲従事者、近隣農家と痕跡・出没情報を共有し、地域の対策につなげます。

04

忌避対策

しし防を外周や侵入口に設置し、においによる防衛線を加えます。柵や環境整備との併用をおすすめします。

しし防の効果は、すべての環境で保証されるものではありません

地形、風向き、積雪、設置間隔、侵入個体、農地に残る餌などによって結果は変わります。設置後も痕跡を確認し、位置や間隔、ほかの対策を見直してください。

見回りの安全と、春へ持ち越さないための準備

イノシシに遭遇したとき

  • 大声を出したり、物を投げたりして刺激しない
  • 逃げ道をふさがず、距離を保つ
  • 急に走らず、様子を見ながらゆっくり離れる
  • 子どもや犬を近づけない
  • 住宅地や通学路では、市町村や警察へ連絡する

雪道・凍結路では、イノシシだけでなく転倒や車両事故にも注意してください。痕跡を追って山中へ入らないでください。

豚熱対策と春前の引き継ぎ

  • 野生イノシシの死体を見つけても触らず、自治体へ連絡する
  • 山林に入った靴の泥を落とし、家畜施設へ持ち込まない
  • 養豚場では車両・長靴・器具の洗浄消毒を徹底する
  • 冬の侵入口と被害記録を、春の補修計画へ反映する

しし防は、飼養衛生管理や物理柵を置き換えるものではありません。地域の豚熱情報と、農場ごとの衛生管理を優先してください。

野生イノシシの豚熱検査情報

守りたい外周に合わせて、必要な本数を選ぶ

設置間隔を約1.8mとした場合の概算です。地形、積雪、侵入口の数、被害状況によって必要本数は変わります。

果樹園・複数圃場・春前の外周整備に

100本以上は、1本あたり305円

100本・200本・300本・500本の価格、外周距離の目安、Yahoo!購入ページをまとめて比較できます。

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※表示価格・送料・在庫・発送予定は変更になる場合があります。購入前にYahoo!ショッピングの商品ページで最新条件をご確認ください。

冬のイノシシ対策でよくある質問

イノシシは冬になると活動しなくなりますか?

冬眠はしません。活動の時間や場所は地域、積雪、気温、餌の状況などで変わります。農地に足跡や掘り返しがある場合は、季節だけで油断せず対策してください。

冬の対策は、いつ始めればよいですか?

収穫後の残渣や落果を片づける時期から始めます。積雪地域では、本格的に雪が積もる前に柵・支柱・ゲートを点検し、雪や霜の後は侵入痕跡を記録します。

雪が積もったら、しし防はどうしますか?

雪に埋もれていないか、ロープや支柱が倒れていないか確認してください。通常は地面から約50cmが設置目安ですが、積雪・融雪により位置関係が変わるため、現場の状態を見ながら再調整します。

低温では、しし防の効果がなくなりますか?

使用開始後の持続目安は約1年間ですが、天候や設置環境などの条件によって変化する場合があります。「冬だから確認不要」と考えず、容器の破損、埋没、設置位置を定期的に点検してください。

電気柵としし防は併用できますか?

併用できます。電気柵などの物理的な防護に、においによる忌避を加える考え方です。冬は積雪、倒木、凍結、草木の接触、電圧低下、ゲートの隙間を確認してください。

冬に作物がなければ、柵を外してもよいですか?

収穫後の再生イネ、根菜の掘り残し、落果、堆肥や飼料などが残る場合があります。また、冬の侵入ルートは春の被害対策に役立つ情報です。撤去前に現場の誘引物と侵入状況を確認してください。

必要な本数はどう計算しますか?

守りたい場所の外周を測り、約1.8mで割ると目安が分かります。例えば外周36mなら約20本です。積雪や地形、侵入口への重点配置で間隔を狭める場合は追加本数が必要です。

冬の記録を、春の先回り対策へ

イノシシ被害の条件は、作物・地域・天候によって変わります。冬に確認した侵入口と柵の弱点を、春の作付けやタケノコの時期より前に整えます。